「アベノミクスのお手並み拝見」2013/05/27

えー、アベノミクス効果についての、クルーグマン先生の感想。日本の経済実験が維持されて回復することが、苦しんでいる世界各国の希望になることを期待すると。

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「JAPAN'S MODEL ECONOMY?」(05/25)

「アベノミクスのお手並み拝見」 ポール・クルーグマン

ひと世代ムカシ、日本は広く尊敬され、怖れられていた、経済の模範として。ビジネス書のベストセラーは、みな表紙にサムライを描き、日本式経営のヒミツを教えると称していた。マイケル・クライトン(1942~2008/小説家・映画監督)風のスリラーが、日本企業を、急激に世界市場の支配を固めた制止出来ない巨大な破壊力、として描いた。

やがて日本は一見底無しの停滞に落ち込み、世界は興味を失ったのや。しかし例外として一握りのエコノミスト、今やFRB議長であるベン・バーナンキを含むグループが居た。

これら日本に取り憑かれたエコノミスト連は、この島国の経済トラブルを、日本の無能力の表れとは見ず、ワレワレ全体の前兆と捉えていたのや。もしも、大きな、富裕な、政治的にも安定している国が、こんなに酷くつまずくようなら、他の有力国にも同じことが起こり得るんちゃうか?と。

その通り。それは起こった。今やワレワレは、経済的に言えば、ミンナ日本なのだ。だから日本で今進行中の経済実験は、日本だけでなく、世界にとって重要なのやねん。

ある意味では、「アベノミクス」のオドロクべき点は、安倍首相の採った貨幣と財政の鋭い転換政策が、先進諸国では誰も採ろうとしなかったものであることだ。実際、西側世界は、経済的敗北主義にヤラレているように見える。

例えばアメリカでは、今回の経済危機で失業率は4倍になっている。しかし共和党は、スキャンダルをデッチ上げるのにイッショケンメ。公平に言えば、オバマも、シゴト創出を請け合ってから、随分経っているが。

でも、ワレワレはなんとかやっている。ヨーロッパ経済は、不景気に戻って居り、この6年間、あの1929年から35年の6年間とドッコイだ。一方、失業率は高いまんまや。なのに政策に大きな変化は見られない。せいぜいが、ブリュッセルとベルリンが債務国に課している荒っぽい緊縮財政のチョイとした緩和ぐらいだ。

日本政府にとって、北大西洋周辺の、活動停滞国と同じイイワケをするのは容易いことだべさ。人口の急激な老齢化で力を失い、構造モンダイで経済低下し(日本の構造モンダイは特に女性へのサベツが話題になる)。国債も多額(経済的割合としてはギリシャより大きい)事実、過去に於いては、日本の役人連は、こうしたイイワケを好んだ。

しかし、安倍内閣がハッキリと掴んだ真理は、こうしたモンダイが、経済停滞によって、さらに悪化すると言うことや。短期の経済成長ブームは、日本のビョーキ全体の治癒にはならないが、明るい未来への最初の一歩にはなり得ると。

さよ、アベノミクスは、どう効いているのか?それを語るのはちょいと早過ぎるやろ。でも初期の手応えは良好だ。23日(木)の突然の株式下落は大筋にはカンケイ無い。

日本の良いニュースは、今年第一四半期のオドロクべき急激な経済成長でスタートした。それは、同期のアメリカの成長より実質的に早く、一方ヨーロッパ経済は依然縮みっ放しだ。四半期だけで多くのことは言えないが、ワレワレが期待していたものではある。

一方、日本の株は円の下落で高騰した。弱い¥は輸出産業の競争力を高めるから良いニュースなのだよ。識者の中には、日本の長期利子率の高騰に警告する向きもある。と言っても、その率はまだ1%以下なのや。上昇する利子率と株価高騰は楽観論者が増えていることの示唆であり、日本の弁済能力への危惧感は無い。

確かに、23日の日本株式の大量売り(SELL OFF)は、楽観論にチョイと水を差すものだったが、株価は昨年から昇り続けで、オレは1987年のブラック・マンデーを思い出すのだよ。あの時アメリカの株価は、シカとした理由ナシに20%も急落したが、進行中の経済回復には全然響かなかったのや。

さよ、これまでのところ、日本の経済転換努力への評価は、なかなかヨロシ。この評価がシッカリ維持されさらに強化されることを望むぜ。と言うのも、もしアベノミクスが効けば、それは日本に必要な支援となるだけでなく、ワレワレの無気力な政策への解毒剤ともなるからやねん。

冒頭で言ったように、現時点で、西欧世界は経済敗北主義に冒されている。モンダイを解決しようともしていない。それには変化(CHANGE)が必要だ。もしかして、日本が、その変化への強力な道具になるんちゃうか。

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ウム、今のところ、クルーグマン先生の、アベノミクスへの採点はまァまァのようだが。