「《輸出・輸入》なるコトバは消えた」 ― 2012/01/31 15:40
えー、久しぶり、フリードマン君のコラムがチョイとオモロイので、ご紹介致す。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「ヘラ鳥ウォッチング」
「MADE IN THE WORLD」(01/30)
「《輸出・輸入》なるコトバは消えた」
トーマス・L・フリードマン
共同通信によれば、先週、あのカストロが、キューバのウェブサイトにチョイと意見を載せたそうな。フロリダでの共和党大統領候補選挙戦は、グローバル化で膨れ上がったアメリカ帝国に於ける、今までにないアホと無知の争いである、と。
マルキストに、アンタの党の候補者連は、現在のグローバルな現実から遊離していると言われるようでは、世も末やんか。でも、モンダイはそんなことでは済まないのや。アメリカの多くのCEO(ウォールストリート式のヤカラではなく、一流企業を経営し、シッカリ商品と仕事を生み出している)連中の世界観と、平均的下院議員、上院議員、大統領の世界観のアイダには、大きなギャップがあるのやねん。彼等は文字通り、2ツの異なった世界を眺めて居り、それは民主党、共和党双方に言えることなのや。
昨年2月に、オバマと、アップル創始者、故スティーヴ・ジョブスが会った際、オバマはジョブスに訊いた。7000万台のiPhoneの中の3000万台が、そしてアップル社の他の製品5900万台が、海外で生産されているのはナゼかと。これをアメリカに戻せないものかと。「戻って来ない」とジョブスは答えた。
政治家たちは、世界をテメエに投票してくれる有権者の地域として見る。そして彼等の経済的利益を最大にすることがテメエのシゴトと考えてる。しかし、多くの経営者(CEO)は、世界を、ドコでもかまわぬ、テメエの製品が作れて売れる場所として考えるのや。こうしたCEO連中は、もはや「外注」(OUTSOURCING)と言うコトバは使わない。彼等の世界はスッカリ統合されていて、もはや「OUT」とか「IN」という区別は無いのだよ。
彼等のショーバイでは、すべての商品、すべてのサービスが、グローバルな供給チェーンに沿って発想され、デザインされ、マーケティングされ、作られる。その供給チェーンは、ドコに在ろうとも、最上のクオリティと最小のコストを求めるのやねん。自分の生産物を「メイド・イン・ワールド」と見る。「メイド・イン・アメリカ」とは見ないのやで。つまり、アメリカの企業は、テメエを「世界市民」と見てる。しかし、オバマは「アメリカの大統領」なのや。
香港の有名織物企業の会長が去年、オレに語った。長年、彼の企業は「アジアに外注し、アメリカとヨーロッパに売る」と言うルールの上でやって来た。それが今や「ドコにでも外注し、ドコにでも売る。つまり《輸出》という観念は事実上消滅したのだ」と。
デル株式会社創立者、デル氏は言う。「オレは何時も言ってるのさ。ウチの有力な新しいお客様の96%は、アメリカ以外に住んでいる」だから、彼等に買って貰おうと思えば、製品のデザインもある部分の製造も、その相手の国の中でやるっきゃない。
これが、ワレワレが暮らしている世界なのだ。MITのロジスティック専門家が言うには、この世界でアメリカが繁栄できるのは、こうしたグローバルな供給チェーンの、さまざまなツナガリの中で、製品の発想、マーケティング、高級製品、小売り、などにピタリ寄り添って行けるからだ。
ちょいとイイ話もある。最大の利益は、製品を発想し、デザイン出来る者のところへ向かうとすれば、アメリカ以上に発想能力の高い社会は無いのや。競争のためには能力が一番重要な世界で、アメリカほど、能力ある移民を歓迎して来た歴史を持つ国はない。知的財産を保護するし、発明者や投資者にとって、アメリカ以上に安全な国はない。FedExや、UPSのような、中産階級にシゴトを付与するロジスティックがアメリカにはある。
もしも、もしもだが、ワレワレの生来のアドヴァンテージを強化し広げる国家戦略:さらなる移民、成人教育、より良いインフラ、政府による研究調査、長期負債モンダイに対処する長期計画などなどが実行出来れば、ダレもアメリカには対抗出来まいて。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ウム。後半のアメリカよいしょ、の部分はオモロない。ヤマはやはり、「国家」を背負ったオバマと、「企業」のゴンゲであるジョブスのヤリトリにある。つまり、急激テッテ的グローバリゼーションのセイで、「政治」は「経済」に追い付けなくなった、と言うことやろが。
しかし、このコラムのマクラ部分、カネとスキャンダル合戦の共和党、カストロに揶揄されるようでは、オシマイやんか。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「MADE IN THE WORLD」(01/30)
「《輸出・輸入》なるコトバは消えた」
トーマス・L・フリードマン
共同通信によれば、先週、あのカストロが、キューバのウェブサイトにチョイと意見を載せたそうな。フロリダでの共和党大統領候補選挙戦は、グローバル化で膨れ上がったアメリカ帝国に於ける、今までにないアホと無知の争いである、と。
マルキストに、アンタの党の候補者連は、現在のグローバルな現実から遊離していると言われるようでは、世も末やんか。でも、モンダイはそんなことでは済まないのや。アメリカの多くのCEO(ウォールストリート式のヤカラではなく、一流企業を経営し、シッカリ商品と仕事を生み出している)連中の世界観と、平均的下院議員、上院議員、大統領の世界観のアイダには、大きなギャップがあるのやねん。彼等は文字通り、2ツの異なった世界を眺めて居り、それは民主党、共和党双方に言えることなのや。
昨年2月に、オバマと、アップル創始者、故スティーヴ・ジョブスが会った際、オバマはジョブスに訊いた。7000万台のiPhoneの中の3000万台が、そしてアップル社の他の製品5900万台が、海外で生産されているのはナゼかと。これをアメリカに戻せないものかと。「戻って来ない」とジョブスは答えた。
政治家たちは、世界をテメエに投票してくれる有権者の地域として見る。そして彼等の経済的利益を最大にすることがテメエのシゴトと考えてる。しかし、多くの経営者(CEO)は、世界を、ドコでもかまわぬ、テメエの製品が作れて売れる場所として考えるのや。こうしたCEO連中は、もはや「外注」(OUTSOURCING)と言うコトバは使わない。彼等の世界はスッカリ統合されていて、もはや「OUT」とか「IN」という区別は無いのだよ。
彼等のショーバイでは、すべての商品、すべてのサービスが、グローバルな供給チェーンに沿って発想され、デザインされ、マーケティングされ、作られる。その供給チェーンは、ドコに在ろうとも、最上のクオリティと最小のコストを求めるのやねん。自分の生産物を「メイド・イン・ワールド」と見る。「メイド・イン・アメリカ」とは見ないのやで。つまり、アメリカの企業は、テメエを「世界市民」と見てる。しかし、オバマは「アメリカの大統領」なのや。
香港の有名織物企業の会長が去年、オレに語った。長年、彼の企業は「アジアに外注し、アメリカとヨーロッパに売る」と言うルールの上でやって来た。それが今や「ドコにでも外注し、ドコにでも売る。つまり《輸出》という観念は事実上消滅したのだ」と。
デル株式会社創立者、デル氏は言う。「オレは何時も言ってるのさ。ウチの有力な新しいお客様の96%は、アメリカ以外に住んでいる」だから、彼等に買って貰おうと思えば、製品のデザインもある部分の製造も、その相手の国の中でやるっきゃない。
これが、ワレワレが暮らしている世界なのだ。MITのロジスティック専門家が言うには、この世界でアメリカが繁栄できるのは、こうしたグローバルな供給チェーンの、さまざまなツナガリの中で、製品の発想、マーケティング、高級製品、小売り、などにピタリ寄り添って行けるからだ。
ちょいとイイ話もある。最大の利益は、製品を発想し、デザイン出来る者のところへ向かうとすれば、アメリカ以上に発想能力の高い社会は無いのや。競争のためには能力が一番重要な世界で、アメリカほど、能力ある移民を歓迎して来た歴史を持つ国はない。知的財産を保護するし、発明者や投資者にとって、アメリカ以上に安全な国はない。FedExや、UPSのような、中産階級にシゴトを付与するロジスティックがアメリカにはある。
もしも、もしもだが、ワレワレの生来のアドヴァンテージを強化し広げる国家戦略:さらなる移民、成人教育、より良いインフラ、政府による研究調査、長期負債モンダイに対処する長期計画などなどが実行出来れば、ダレもアメリカには対抗出来まいて。
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ウム。後半のアメリカよいしょ、の部分はオモロない。ヤマはやはり、「国家」を背負ったオバマと、「企業」のゴンゲであるジョブスのヤリトリにある。つまり、急激テッテ的グローバリゼーションのセイで、「政治」は「経済」に追い付けなくなった、と言うことやろが。
しかし、このコラムのマクラ部分、カネとスキャンダル合戦の共和党、カストロに揶揄されるようでは、オシマイやんか。
「説教TV番組、視聴者から総スカン」 ― 2012/01/28 15:40
えー、タマにはコラムでなく、パキスタンという国の一面を垣間見る記事をご紹介する。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「TV VIGILANTES INCITE BACKLASH FROM WARY PUBLIC」(01/28~29)
「説教TV番組、視聴者から総スカン」
デクラン・ウォルシュ
(イスラマバード・発)
先週のとある朝、パキスタンのTV視聴者は、ブラック・ユーモア風番組に出喰わした。中産階級のオセッカイ女性の一団がカラチの公園を歩き回って、デート中のカップルを、「不道徳的」と責めたてたのや。
息切らしながら、カメラマン従えた15人ばかりのオバハン達が、並木の下を散歩したり、アラビア海を見下ろすベンチに静かに座っていたりの少年少女たちを追い掛けたのや。オバハンたちは質問を浴びせかけた。「ナニをしてるの?ご両親はご存じなの?婚約してるの?」オドロイたカップルたちは、逃げ腰になった。ギゴチない返事をする者も。ひと組のカップルは結婚してると言い張った。この番組のホスト、31才のマヤ・カーンはキビシく迫った。「結婚証明書を見せなさい」
この1月17日の1時間のナマTV番組は、パキスタンの至る所に怒りの反応を引き起こしたのや。インタネットから怒りが燃え上がり、新聞記事へと沸騰した。カーン女史のやり方は「魔女狩り」ではないか、と。1面に「オセッカイなお説教ババア連」と言う見出しが踊った。
今や、抗議は法廷へと向かっている。20日(金曜日)には、4ツのNGOが、この番組を放送したSamaaテレビ局をパキスタン最高裁へ告訴するところまで発展。「ジャーナリズムに道徳ポリスを演じる権利など無い」「チャンと節度を保て」
街をウロつく道徳自警団のイメージは、パキスタンに於いては不吉な想い出、1980年代のイスラム独裁者ムハマド・ジア・アル-ハクの暗黒の日々にツナガルのやで。当時、警官は、カップルに結婚証明書見せなければ投獄するぞと脅したのだよ。
しかし、この強い反撥は別の現代的モンダイも引き出したのや。デモクラシー、自由社会へのチカラとして、生まれたばかりのテレビ・メディアの評価が下がるのもコマルのや。
「オレはアタマ来たぜ。メディアが、正当な理由も無く、プライヴァシーに踏み込み、説教押しつけるなんてトンデモナイ」アメリカで教育受けた22才のブロッガー、メーリーン・カサナは、Samaaテレビ局相手に、アクセスの多い自分のブログで、抗議をアップしている。
この事件は、パキスタンのTV産業の方向性に関しての論争を再燃させている。2000年の自由化以来、この分野は、国家支配の1チャンネルから現在の80に増えている。(その内37に政府の息がかかっているが)
メデイア革命は、社会と政治の境界を一変させた。2007年には、ヤラセ報道によってムシャラフを退場させた。最近では、軍事クーデタを未然に防いだ。
しかし同時にテレビは、有力な、隠然たる大物(TYCOON)による儲かるショーバイでもある。昨年、パキスタンの各テレビ局の広告収入は、前年の28%増、2億ドルに達した。
激しい視聴率競争の中、各局はナマな政治論争や、隣国インドから取り入れた、道徳強制式「調査」ショーに頼るようになっている。
最近の例では、児童レイプで告発され、法廷の外で待機していた男に向かって、一人のレポーターが非難の叫び声を上げた。また、レポーターの一人は、ウィスキー飲酒の現場を「急襲」した(多くのメディア・パーティでアルコールは認められているのだが)
ある批評家は、その西欧式生活スタイルを云々されない、カネモチや有力な人物に向かっては告発しないレポーターを「子猫チャン警備員」と嘲って呼ぶ。「反撃して来ない相手だけを追い掛ける」と。
電話インタヴューで、カーン女史は、批判をハネつけた。批評家たちは「みんなエリートで、アタシの番組など見てもいないクセに」と。番組は単に、カラチのワカモノたちが直面する危険にスポットを当てようとしただけだと。彼女はまた、カップルに結婚証明書の提示を求めることは異常でも何でもないと主張。自分自身は携帯していないが、パキスタン国民はアタシを知ってるし、アタシの結婚フォトも見てる筈。だからアタシは携帯する必要無いの、と。
しかし、25日になって、Samaaテレビは、彼女の番組に関して正式に謝罪した。ベッドに座ったカーン女史のフォトと共に。「アタシはあなた方を傷つけようとしたわけじゃない」と彼女も謝罪的に語った。
さまざまな論争の中に、明るい部分もある。トゥイッターやFacebookの使用だ。これが新しい可能性を開いている。
しかし今のところ、こうした社会的メデイアは、国内の英語が喋れる少数者に限られている。パキスタンの多数派が見ているウルドゥ語メディアでは、カーン女史の番組などほとんど注目されていないのだ。
「オレがホントに心配しているのは、パキスタンが、右派に向かっていることや。今は、右派は顔にヒゲなど生やしていない」と言うのは、DawnNewsテレビの元社長ナシル氏。「人々が知る前には、彼らは自分たちを攻撃するのはナニか知ろうとはしないだろう」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ウム。オシマイの部分、ワメにはよく分からぬので訳文にセキニン持てぬ。悪しからず。しかしまァ、パキスタンのテレビの現在が、いささか分かった気がする。イスラムのタテマエ部分と、商売としてのナァナァ部分がヘンに重なって居るのやろ。ムシャラフ追い出しに一役買っていたとは知らなんだ。
しかし、別のイミで、日本のテレビの凋落ぶりは、目ン玉を覆いたくなるやんか。特に、「お笑い番組」のヒドサ。最近これを仏文学者、鹿島茂氏が、見事に抉って見せた。引用させて頂く。オワリにトンダところに飛び火するのや。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「地上デジタル放送への移行で、視聴可能なチャンネル数が増えたが、ひとつ確認できたのは、テレビにはお笑いと通販しかないという事実である。
お笑いタレントの連発するギャグネタがなぜ、全然おもしろくないかを考えてみよう。
ベルグソンが指摘するように、笑いというものは、笑う側にしろ、笑わせる側にしろ、ある特定の人間集団に幻想的に属しているという共同体意識を前提としている。
問題は、いまの若いお笑いタレントにとって、この《幻想の共同体》が非常に狭く見積もられていることだ。両手を広げてグルリと回った範囲、つまり、家族と友達とクラスメートと先生と・・・それ以上は存在しない。
これは《幻想の共同体》どころか、むしろ《実体的共同体》であり、想像力の中で同じ価値観を共有するなんらかの中間的社会集団とつながっているという意識は希薄なのだ。
つまり、彼らが多少売れ出しても、《笑いを取ろう》とする相手の集団は、あいも変わらず《両手を広げてグルリと回った範囲》の《実体的共同体》でしかなく、それを超えたところに笑いを届かせるにはどうしたらいいかなど考えたこともない。であるからして、スタジオに集められた彼らの同類(似たようなお笑いタレントやバカギャル)の笑いは取れても、視聴者の笑いはまったく取れないということになるのだ。
これはデビュー当時のタモリがそうだったような《密室芸人》とは位相を異にしている。タモリが前提としていた《幻想の共同体》は、数人しかいなかったその共同体の成員が山下洋輔や赤塚不二夫だったことからわかるように、笑いに関する高度な批評性を有する集団であった。(中略)お笑いタレントたちは、密室で《笑ってもらえなかった》といいうシビアーな経験がないため自己批評性も備わっていない。
思うにこれは、お笑いに限らず、政治についてもいえるのではないか。《派閥》という密室性を備えた中間集団とのアナロジーでとらえて見れば、今の政治家がお笑いタレントと似たような状況にあることがわかるだろう」
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「TV VIGILANTES INCITE BACKLASH FROM WARY PUBLIC」(01/28~29)
「説教TV番組、視聴者から総スカン」
デクラン・ウォルシュ
(イスラマバード・発)
先週のとある朝、パキスタンのTV視聴者は、ブラック・ユーモア風番組に出喰わした。中産階級のオセッカイ女性の一団がカラチの公園を歩き回って、デート中のカップルを、「不道徳的」と責めたてたのや。
息切らしながら、カメラマン従えた15人ばかりのオバハン達が、並木の下を散歩したり、アラビア海を見下ろすベンチに静かに座っていたりの少年少女たちを追い掛けたのや。オバハンたちは質問を浴びせかけた。「ナニをしてるの?ご両親はご存じなの?婚約してるの?」オドロイたカップルたちは、逃げ腰になった。ギゴチない返事をする者も。ひと組のカップルは結婚してると言い張った。この番組のホスト、31才のマヤ・カーンはキビシく迫った。「結婚証明書を見せなさい」
この1月17日の1時間のナマTV番組は、パキスタンの至る所に怒りの反応を引き起こしたのや。インタネットから怒りが燃え上がり、新聞記事へと沸騰した。カーン女史のやり方は「魔女狩り」ではないか、と。1面に「オセッカイなお説教ババア連」と言う見出しが踊った。
今や、抗議は法廷へと向かっている。20日(金曜日)には、4ツのNGOが、この番組を放送したSamaaテレビ局をパキスタン最高裁へ告訴するところまで発展。「ジャーナリズムに道徳ポリスを演じる権利など無い」「チャンと節度を保て」
街をウロつく道徳自警団のイメージは、パキスタンに於いては不吉な想い出、1980年代のイスラム独裁者ムハマド・ジア・アル-ハクの暗黒の日々にツナガルのやで。当時、警官は、カップルに結婚証明書見せなければ投獄するぞと脅したのだよ。
しかし、この強い反撥は別の現代的モンダイも引き出したのや。デモクラシー、自由社会へのチカラとして、生まれたばかりのテレビ・メディアの評価が下がるのもコマルのや。
「オレはアタマ来たぜ。メディアが、正当な理由も無く、プライヴァシーに踏み込み、説教押しつけるなんてトンデモナイ」アメリカで教育受けた22才のブロッガー、メーリーン・カサナは、Samaaテレビ局相手に、アクセスの多い自分のブログで、抗議をアップしている。
この事件は、パキスタンのTV産業の方向性に関しての論争を再燃させている。2000年の自由化以来、この分野は、国家支配の1チャンネルから現在の80に増えている。(その内37に政府の息がかかっているが)
メデイア革命は、社会と政治の境界を一変させた。2007年には、ヤラセ報道によってムシャラフを退場させた。最近では、軍事クーデタを未然に防いだ。
しかし同時にテレビは、有力な、隠然たる大物(TYCOON)による儲かるショーバイでもある。昨年、パキスタンの各テレビ局の広告収入は、前年の28%増、2億ドルに達した。
激しい視聴率競争の中、各局はナマな政治論争や、隣国インドから取り入れた、道徳強制式「調査」ショーに頼るようになっている。
最近の例では、児童レイプで告発され、法廷の外で待機していた男に向かって、一人のレポーターが非難の叫び声を上げた。また、レポーターの一人は、ウィスキー飲酒の現場を「急襲」した(多くのメディア・パーティでアルコールは認められているのだが)
ある批評家は、その西欧式生活スタイルを云々されない、カネモチや有力な人物に向かっては告発しないレポーターを「子猫チャン警備員」と嘲って呼ぶ。「反撃して来ない相手だけを追い掛ける」と。
電話インタヴューで、カーン女史は、批判をハネつけた。批評家たちは「みんなエリートで、アタシの番組など見てもいないクセに」と。番組は単に、カラチのワカモノたちが直面する危険にスポットを当てようとしただけだと。彼女はまた、カップルに結婚証明書の提示を求めることは異常でも何でもないと主張。自分自身は携帯していないが、パキスタン国民はアタシを知ってるし、アタシの結婚フォトも見てる筈。だからアタシは携帯する必要無いの、と。
しかし、25日になって、Samaaテレビは、彼女の番組に関して正式に謝罪した。ベッドに座ったカーン女史のフォトと共に。「アタシはあなた方を傷つけようとしたわけじゃない」と彼女も謝罪的に語った。
さまざまな論争の中に、明るい部分もある。トゥイッターやFacebookの使用だ。これが新しい可能性を開いている。
しかし今のところ、こうした社会的メデイアは、国内の英語が喋れる少数者に限られている。パキスタンの多数派が見ているウルドゥ語メディアでは、カーン女史の番組などほとんど注目されていないのだ。
「オレがホントに心配しているのは、パキスタンが、右派に向かっていることや。今は、右派は顔にヒゲなど生やしていない」と言うのは、DawnNewsテレビの元社長ナシル氏。「人々が知る前には、彼らは自分たちを攻撃するのはナニか知ろうとはしないだろう」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ウム。オシマイの部分、ワメにはよく分からぬので訳文にセキニン持てぬ。悪しからず。しかしまァ、パキスタンのテレビの現在が、いささか分かった気がする。イスラムのタテマエ部分と、商売としてのナァナァ部分がヘンに重なって居るのやろ。ムシャラフ追い出しに一役買っていたとは知らなんだ。
しかし、別のイミで、日本のテレビの凋落ぶりは、目ン玉を覆いたくなるやんか。特に、「お笑い番組」のヒドサ。最近これを仏文学者、鹿島茂氏が、見事に抉って見せた。引用させて頂く。オワリにトンダところに飛び火するのや。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「地上デジタル放送への移行で、視聴可能なチャンネル数が増えたが、ひとつ確認できたのは、テレビにはお笑いと通販しかないという事実である。
お笑いタレントの連発するギャグネタがなぜ、全然おもしろくないかを考えてみよう。
ベルグソンが指摘するように、笑いというものは、笑う側にしろ、笑わせる側にしろ、ある特定の人間集団に幻想的に属しているという共同体意識を前提としている。
問題は、いまの若いお笑いタレントにとって、この《幻想の共同体》が非常に狭く見積もられていることだ。両手を広げてグルリと回った範囲、つまり、家族と友達とクラスメートと先生と・・・それ以上は存在しない。
これは《幻想の共同体》どころか、むしろ《実体的共同体》であり、想像力の中で同じ価値観を共有するなんらかの中間的社会集団とつながっているという意識は希薄なのだ。
つまり、彼らが多少売れ出しても、《笑いを取ろう》とする相手の集団は、あいも変わらず《両手を広げてグルリと回った範囲》の《実体的共同体》でしかなく、それを超えたところに笑いを届かせるにはどうしたらいいかなど考えたこともない。であるからして、スタジオに集められた彼らの同類(似たようなお笑いタレントやバカギャル)の笑いは取れても、視聴者の笑いはまったく取れないということになるのだ。
これはデビュー当時のタモリがそうだったような《密室芸人》とは位相を異にしている。タモリが前提としていた《幻想の共同体》は、数人しかいなかったその共同体の成員が山下洋輔や赤塚不二夫だったことからわかるように、笑いに関する高度な批評性を有する集団であった。(中略)お笑いタレントたちは、密室で《笑ってもらえなかった》といいうシビアーな経験がないため自己批評性も備わっていない。
思うにこれは、お笑いに限らず、政治についてもいえるのではないか。《派閥》という密室性を備えた中間集団とのアナロジーでとらえて見れば、今の政治家がお笑いタレントと似たような状況にあることがわかるだろう」
「バカなことするなよ、ナタニアフ!」 ― 2012/01/19 15:52
えー、オバマの足元見て、イラン攻撃しかねないイスラエル、そんなことしたら、どーなるかワカットルんか?コーエン君のお説教。ポイントのみ、お伝え致す。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「ヘラ鳥ウォッチング」
「DON'T DO IT, BIBI」(01/17)
「バカなことするなよ、ナタニアフ!」 ロジャー・コーエン
(巴里・発)
最近のこと、アメリカの欧州大使が、イスラエルの大使に質問された。ナタニアフ首相とオバマ大統領の間の悪いカンケイを修正するにはドーしたらよかんべ?アメリカ大使は応じた。「時々、アリガトウと言うべきやろ」さらに、こうも言った。「オバマに対して、ナニか出来ることはないか、と訊ねるべきや。とにかく、アメリカの大統領選挙にトヤカク口を挟むな」と。
これは、オバマがカチンと来ているいくつかのモンダイへの鮮やかな切り返しや。ナタニアフは、オバマのアタマ越しに、共和党が多数派の下院とツナガっているのだ。昨年、国連の反・入植決議への否決、パレスチナの国家独立案拒否、などなど。ナタニアフのズルズル作戦は、オバマの再選は無いとの見込みからや。
オレはナタニアフに警告したい。この春、夏、イランを攻撃するな、と。ナタニアフは、イランの隠然たる核計画を、数ケ月の内に攻撃したくてしょーがないのや。オバマやパネッタ国防長官の呼び掛けにも拘らず。いくつかの事情から、ナタニアフは実行しかねないのや。先ずはイランが、核ミサイルに必要な濃縮ウランなどの開発にギリギリのところまで達していること。
そこにアメリカの政治の微積分的要素がからむ。アメリカの11月の大統領選挙寸前に、イスラエルがイランを攻撃すれば、オバマを妨害することになる。イスラエル寄りのロビーや、フロリダなどでの、ユダヤ票が、イスラエルの攻撃を支援する共和党の候補、例えばロムニーに向かうやろ。
反対に、再選されたオバマは、イスラエルが単独行動とれば、不愉快を表す余地を持つ。オバマが勝つ予想が強まれば、エルサレムにも影響を及ぼす。
ナタニアフよ、イラン攻撃はオッソロシイ間違いやで。ヨロシイカ、アメリカとイランを秤に掛けるのはアホや。片や強大国でダイジな友人やろが。片や核計画チラつかせて虚勢張ってるだけの国やんか。その仲間シリアは、崩壊寸前だぜ。
怒ったイランの、ホルムズ海峡封鎖は11月前には、実行されまいて。
大統領選挙の年、アメリカ情報局はイランは未だ核爆弾を製造出来ていないと見ている。オバマは石油の値段を上げるようなことはしないだろう。イスラム世界をテキに回すようなことも。オバマのこれまでの姿勢は、もっぱら戦争回避とイスラムの敵意を宥めることだった。
ナタニアフは先週、言った。制裁措置の結果として、イランは「初めて」ヨロメイているようだと。しかし、制裁が失敗なら、アメリカがハッキリ武力行使することを求めると。
ギリギリの線がある。イスラエルの攻撃がイランの怒りを集め、イスラム共和国が世代的にシリアを補強し、アラブ世界がラジカル化すれば、レバノン国境のヘズボラや、ハマスに引火して、周辺のアメリカ軍を危機に陥れる。テロが続発し、石油を高騰させ、ペルシャからアラブの、イスラエルへの復讐が加わり、それはイランの野心的核計画を、せいぜい1、2年遅らせるだけやろ。
近い内に、アメリカ軍司令長官、デンプシー将軍がイスラエルを訪問する予定。ナタニアフは耳をヨック傾けて、イラン攻撃を抑制せにゃ。そして、イスラエルの運命は、テヘランより、ラマラに在ることを認識すべきや。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ウム。島国住人のワメとしては、世界のカケヒキにビックリするばかりや。オバマの再選の周囲にもイロイロな国際的モクロミが渦巻いて居るのや。
共和党候補連の、対イラン強硬路線の底の浅さが透いて見えるコーエン君のコラムや。
これから考えると、万一、共和党に政権が移れば、そして大統領がキャンペン公約を実行に移せば、世界はトンデモナイことになるかも。オソロシ。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「DON'T DO IT, BIBI」(01/17)
「バカなことするなよ、ナタニアフ!」 ロジャー・コーエン
(巴里・発)
最近のこと、アメリカの欧州大使が、イスラエルの大使に質問された。ナタニアフ首相とオバマ大統領の間の悪いカンケイを修正するにはドーしたらよかんべ?アメリカ大使は応じた。「時々、アリガトウと言うべきやろ」さらに、こうも言った。「オバマに対して、ナニか出来ることはないか、と訊ねるべきや。とにかく、アメリカの大統領選挙にトヤカク口を挟むな」と。
これは、オバマがカチンと来ているいくつかのモンダイへの鮮やかな切り返しや。ナタニアフは、オバマのアタマ越しに、共和党が多数派の下院とツナガっているのだ。昨年、国連の反・入植決議への否決、パレスチナの国家独立案拒否、などなど。ナタニアフのズルズル作戦は、オバマの再選は無いとの見込みからや。
オレはナタニアフに警告したい。この春、夏、イランを攻撃するな、と。ナタニアフは、イランの隠然たる核計画を、数ケ月の内に攻撃したくてしょーがないのや。オバマやパネッタ国防長官の呼び掛けにも拘らず。いくつかの事情から、ナタニアフは実行しかねないのや。先ずはイランが、核ミサイルに必要な濃縮ウランなどの開発にギリギリのところまで達していること。
そこにアメリカの政治の微積分的要素がからむ。アメリカの11月の大統領選挙寸前に、イスラエルがイランを攻撃すれば、オバマを妨害することになる。イスラエル寄りのロビーや、フロリダなどでの、ユダヤ票が、イスラエルの攻撃を支援する共和党の候補、例えばロムニーに向かうやろ。
反対に、再選されたオバマは、イスラエルが単独行動とれば、不愉快を表す余地を持つ。オバマが勝つ予想が強まれば、エルサレムにも影響を及ぼす。
ナタニアフよ、イラン攻撃はオッソロシイ間違いやで。ヨロシイカ、アメリカとイランを秤に掛けるのはアホや。片や強大国でダイジな友人やろが。片や核計画チラつかせて虚勢張ってるだけの国やんか。その仲間シリアは、崩壊寸前だぜ。
怒ったイランの、ホルムズ海峡封鎖は11月前には、実行されまいて。
大統領選挙の年、アメリカ情報局はイランは未だ核爆弾を製造出来ていないと見ている。オバマは石油の値段を上げるようなことはしないだろう。イスラム世界をテキに回すようなことも。オバマのこれまでの姿勢は、もっぱら戦争回避とイスラムの敵意を宥めることだった。
ナタニアフは先週、言った。制裁措置の結果として、イランは「初めて」ヨロメイているようだと。しかし、制裁が失敗なら、アメリカがハッキリ武力行使することを求めると。
ギリギリの線がある。イスラエルの攻撃がイランの怒りを集め、イスラム共和国が世代的にシリアを補強し、アラブ世界がラジカル化すれば、レバノン国境のヘズボラや、ハマスに引火して、周辺のアメリカ軍を危機に陥れる。テロが続発し、石油を高騰させ、ペルシャからアラブの、イスラエルへの復讐が加わり、それはイランの野心的核計画を、せいぜい1、2年遅らせるだけやろ。
近い内に、アメリカ軍司令長官、デンプシー将軍がイスラエルを訪問する予定。ナタニアフは耳をヨック傾けて、イラン攻撃を抑制せにゃ。そして、イスラエルの運命は、テヘランより、ラマラに在ることを認識すべきや。
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ウム。島国住人のワメとしては、世界のカケヒキにビックリするばかりや。オバマの再選の周囲にもイロイロな国際的モクロミが渦巻いて居るのや。
共和党候補連の、対イラン強硬路線の底の浅さが透いて見えるコーエン君のコラムや。
これから考えると、万一、共和党に政権が移れば、そして大統領がキャンペン公約を実行に移せば、世界はトンデモナイことになるかも。オソロシ。
「根拠のない、アメリカのヨーロッパ・エンガチョ」 ― 2012/01/16 16:18
えー、アメリカはヨーロッパに対して、大きな感違いしてるのでは?共和党候補者の言動をチェックする、クリストフ君の巴里からのコラム、ご紹介致す。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「WHY IS EUROPE A BAD WORD?」(01/16)
「根拠のない、アメリカのヨーロッパ・エンガチョ」
ニコラス・D・クリストフ
(巴里・発)
「ナンテ、コワイ!」(QUELLE HORREUR!)共和党大統領候補者連の、オバマに対する醜い攻撃のポイントは、彼がアメリカをヨーロッパ風に変えようとしている、と言うもの。
「オバマはアメリカをヨーロッパ式の福祉国家にしようとしている」ミット・ロムニーは警告する。彼の演説の中には、こうした見解がイッパイ。「これはアメリカ精神を毒するものや」と。
リック・サントラムも、この点では同じだ。オバマは「ヨーロッパ式社会主義をアメリカに押し付けようとしている」と苛立って見せる。
ナヌ?ワレワレの大統領がアメリカをヨーロッパ式に変えようとしてるってか?次のような情景を想像してご覧。
アメリカの典型的都市、イリノイ州、PEORIAの、気だるい朝、夫婦が朝食中だ。「ねェ、卵もベーコンもいらないの?」「ウン、クロワッサンがあればイイ。なぜかこれがイイ」夫はクロワッサンをカフェ・オー・レに浸してチューチュー吸う。「ねェ、今晩どーする?」「なにしろ1週35時間働くだけだから、時間はタップリさ。新しいボンドの映画にでも行くか?」「アタシは字幕付きのゲージツ映画の方が。じゃなきゃ教育的なTV番組見るとか」「キム・カーダシアンがドキュメントTV番組を始めて、世界政治情勢や哲学をバーナード・アンリ・レヴイと語り合うってよ」(中略)「それより、ヴァケーションの計画立てなきゃ。8月イッパイ休み取れるんだから。ヴェガスで拳闘世界選手権見るのもイイけど、ひと月かけてのヨーロッパ・ワイン三昧の旅もイイじゃない?」「なんてスンバラシイ!」夫は叫ぶ。「今までは海外で病気になったらどーしようって心配だったけど、今や世界共通の医療保険がある。モンダイ無い!」
共和党候補たちは、オバマに攻撃を浴びせ掛けている。多くのアメリカ人が、ココロの中では、ヨーロッパを失敗した社会主義と軽蔑しているからや。ロムニーは言う「ヨーロッパ方式は、ヨーロッパでも、アメリカでも上手く行かないさ」(でも、ムッシュー・ロムニーは、シッペ返しを受けた。ギングリッチが攻撃広告を始めたのや。“フレンチ・コネクション”と。ロムニーの演説から巴里風コトバを指摘して、大げさなナレーションで警告する。“あのジョン・ケリーと同じやんか、彼はフランス語で喋っている”と)
しかし、ヨーロッパをカンタンに失敗者扱いする基本的考え方は、危険な思い違いや。現実ははるかに複雑だ。ヨーロッパが経済的混乱に在ることはホントだ。経済危機だけでなく、労働法が厳格すぎて、企業のコシが引けてる。その結果、失業率、特に若年層のそれが、ヤケに高い。そしてヨーロッパの福祉はあまりに寛大だったから、ベビー・ブーマ連が定年を迎えるとともに、長期的な財政モンダイが生じたのや。
「ヨーロッパ各政府の弱点は、出来っこない暮らし方をしていることやねん」ル・モンド紙の編集長シルヴィー・カウフマンはオレに言った。「テメエの能力以上の暮らしをしてる。こんな暮らしは続けられっこない」しかしカウフマンは、こうも言った。「ヨーロッパ人は、基本的なヨーロッパのセイフティネットについて疑問を持っていない。だから、アメリカ人が時として家族を路頭に迷わせることにビックリしていると。
ヨーロッパを失敗者としてエンガチョするのは不合理やねん。例えば、ノールウェイの一人当たりの収入は、アメリカよりユタカだ。さらに、アメリカの労働統計局によれば、フランスの一人当たりGNPは、1960年にはアメリカの64%だったが、2010年には73%に伸びているのやねん。ナント!社会主義者はオレたちを上回っているのやで。
さよ、彼等はそれを汗もかかずにやり遂げている。統計によれば、2010年、アメリカ人労働者は年平均1741時間働いている。フランス人労働者は1439時間だ。もしヨーロッパがアメリカが言うように、反・資本主義なら、その企業は崩壊してる筈だ。なのに、フォーチュン誌の世界上位500社の中に、ヨーロッパの企業は172社も入っている。アメリカ企業は133社しか入っていない。
ヨーロッパは、重要なことはチャンとやってる。エネルギー問題や温暖化問題に対しては、アメリカよりマジメに取り組んでいる。アメリカよりも経済的機動性も高い。
それはヒトツには強力な公共教育システムのセイだ。かつてアメリカは、世界最多の大学卒業生を誇っていた。今やフランスと英国に抜かれているのやで。
1960年には、フランス人の平均寿命はアメリカ人より数ケ月だけ長かった。それが、2009年には、アメリカ人より3年長くなっているのや。だから、現在の経済危機解決のためには、ヨーロッパの厳格な労働法と、それから来る無気力さを認識した方がイイ。ヨーロッパの失敗を戯画化することは、テメエ自身の無知と、狂信的愛国心の顕れと識るべきやねん。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「WHY IS EUROPE A BAD WORD?」(01/16)
「根拠のない、アメリカのヨーロッパ・エンガチョ」
ニコラス・D・クリストフ
(巴里・発)
「ナンテ、コワイ!」(QUELLE HORREUR!)共和党大統領候補者連の、オバマに対する醜い攻撃のポイントは、彼がアメリカをヨーロッパ風に変えようとしている、と言うもの。
「オバマはアメリカをヨーロッパ式の福祉国家にしようとしている」ミット・ロムニーは警告する。彼の演説の中には、こうした見解がイッパイ。「これはアメリカ精神を毒するものや」と。
リック・サントラムも、この点では同じだ。オバマは「ヨーロッパ式社会主義をアメリカに押し付けようとしている」と苛立って見せる。
ナヌ?ワレワレの大統領がアメリカをヨーロッパ式に変えようとしてるってか?次のような情景を想像してご覧。
アメリカの典型的都市、イリノイ州、PEORIAの、気だるい朝、夫婦が朝食中だ。「ねェ、卵もベーコンもいらないの?」「ウン、クロワッサンがあればイイ。なぜかこれがイイ」夫はクロワッサンをカフェ・オー・レに浸してチューチュー吸う。「ねェ、今晩どーする?」「なにしろ1週35時間働くだけだから、時間はタップリさ。新しいボンドの映画にでも行くか?」「アタシは字幕付きのゲージツ映画の方が。じゃなきゃ教育的なTV番組見るとか」「キム・カーダシアンがドキュメントTV番組を始めて、世界政治情勢や哲学をバーナード・アンリ・レヴイと語り合うってよ」(中略)「それより、ヴァケーションの計画立てなきゃ。8月イッパイ休み取れるんだから。ヴェガスで拳闘世界選手権見るのもイイけど、ひと月かけてのヨーロッパ・ワイン三昧の旅もイイじゃない?」「なんてスンバラシイ!」夫は叫ぶ。「今までは海外で病気になったらどーしようって心配だったけど、今や世界共通の医療保険がある。モンダイ無い!」
共和党候補たちは、オバマに攻撃を浴びせ掛けている。多くのアメリカ人が、ココロの中では、ヨーロッパを失敗した社会主義と軽蔑しているからや。ロムニーは言う「ヨーロッパ方式は、ヨーロッパでも、アメリカでも上手く行かないさ」(でも、ムッシュー・ロムニーは、シッペ返しを受けた。ギングリッチが攻撃広告を始めたのや。“フレンチ・コネクション”と。ロムニーの演説から巴里風コトバを指摘して、大げさなナレーションで警告する。“あのジョン・ケリーと同じやんか、彼はフランス語で喋っている”と)
しかし、ヨーロッパをカンタンに失敗者扱いする基本的考え方は、危険な思い違いや。現実ははるかに複雑だ。ヨーロッパが経済的混乱に在ることはホントだ。経済危機だけでなく、労働法が厳格すぎて、企業のコシが引けてる。その結果、失業率、特に若年層のそれが、ヤケに高い。そしてヨーロッパの福祉はあまりに寛大だったから、ベビー・ブーマ連が定年を迎えるとともに、長期的な財政モンダイが生じたのや。
「ヨーロッパ各政府の弱点は、出来っこない暮らし方をしていることやねん」ル・モンド紙の編集長シルヴィー・カウフマンはオレに言った。「テメエの能力以上の暮らしをしてる。こんな暮らしは続けられっこない」しかしカウフマンは、こうも言った。「ヨーロッパ人は、基本的なヨーロッパのセイフティネットについて疑問を持っていない。だから、アメリカ人が時として家族を路頭に迷わせることにビックリしていると。
ヨーロッパを失敗者としてエンガチョするのは不合理やねん。例えば、ノールウェイの一人当たりの収入は、アメリカよりユタカだ。さらに、アメリカの労働統計局によれば、フランスの一人当たりGNPは、1960年にはアメリカの64%だったが、2010年には73%に伸びているのやねん。ナント!社会主義者はオレたちを上回っているのやで。
さよ、彼等はそれを汗もかかずにやり遂げている。統計によれば、2010年、アメリカ人労働者は年平均1741時間働いている。フランス人労働者は1439時間だ。もしヨーロッパがアメリカが言うように、反・資本主義なら、その企業は崩壊してる筈だ。なのに、フォーチュン誌の世界上位500社の中に、ヨーロッパの企業は172社も入っている。アメリカ企業は133社しか入っていない。
ヨーロッパは、重要なことはチャンとやってる。エネルギー問題や温暖化問題に対しては、アメリカよりマジメに取り組んでいる。アメリカよりも経済的機動性も高い。
それはヒトツには強力な公共教育システムのセイだ。かつてアメリカは、世界最多の大学卒業生を誇っていた。今やフランスと英国に抜かれているのやで。
1960年には、フランス人の平均寿命はアメリカ人より数ケ月だけ長かった。それが、2009年には、アメリカ人より3年長くなっているのや。だから、現在の経済危機解決のためには、ヨーロッパの厳格な労働法と、それから来る無気力さを認識した方がイイ。ヨーロッパの失敗を戯画化することは、テメエ自身の無知と、狂信的愛国心の顕れと識るべきやねん。
「アメリカは株式会社ではない」 ― 2012/01/15 16:18
えー、クルーグマン先生、元旦には「ケインズは正しかった」を書いて、財政過剰引き締めを批判したが、今回は「ウォールストリート型強欲」を槍玉に。ご紹介致す。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「ヘラ鳥ウォッチング」
「AMERICA ISN'T A CORPORATION」(01/14~15)
「アメリカは株式会社ではない」 ポール・クルーグマン
「強欲は(オレの言葉遣いに注意しろ)この製紙会社を救うだけでなく、USAと呼ばれる機能不全の株式会社も救うのや」
これは、1987年製作の映画「ウォールストリート」の中で、ゴードン・ゲッコなる登場人物がノタマウ、有名な「強欲は善だ」演説の最後の部分やねん。映画の中では、ゲッコは当然の報いを受ける(刑務所入りする)。でも現実世界では、ゲッコ主義が勝つ。そして、強欲は善だ、と言う思想に基づく政策こそが、中産階級に較べ、たった1%のカネモチの収入が、かくも急激に増大する最大の理由なのだよ。
しかし、今日は、この演説の他の部分に注目したい。アメリカを株式会社扱いしている部分だ。これは広く受け入れられている考え方で、ミット・ロムニー自身が大統領に相応しいと自認している最大の拠り所でもある。つまり、彼は、苦しんでいるアメリカ経済を建て直すのに必要なのは、ビジネス世界で成功した人物だと主張しているのやねん。
だから当然、彼は自分自身のビジネス経歴をコマゴマと述べる。ベイン・キャピタルなる会社を経営していた頃のロムニーには、チョイとゲッコ風の匂いがする。彼は、長期間の会社経営を目指すのではなく、利益のためには従業員に損害を与える会社売買を行った。
しかし、アメリカが大統領として必要なのは、成功したビジネスマンである、という思想には、重大なモンダイがある。そうだろう、アメリカは株式会社なんかではないのだ。良い経済政策を立てることと、株式会社の利益を最大化することとは、チガウべな。いかに偉大なビジネスマンと謂えども、一般的には、経済回復を達成する特殊な洞察力は持ち合わせて居ない。
国家経済と株式会社はドコがチガウのか?ヒトツには、利益が単純でないこと。もうヒトツは、国家経済は巨大会社と較べても、ズっと複雑だからや。
(1)
さよ、グローバル経済と言うものがある。アメリカ労働者の6/7は、サービス産業に雇われているが、それは国際的競争からは影響受けない。アメリカ製造業者も、生産物の大部分を国内市場で売っている。大部分を自分自身に売っているという事実は、政策上、巨大な差異を生む。
商売がテッテ的コストカットに走ればナニが起こるか。労働者ではなく、会社の持ち主の立場からは、コストはカットすればするほどイイ。バランスシートのコストから除外されたドルはすべて利益となる。
しかし、政府が不景気に直面しての歳出カットはハナシが違う。ギリシャ、スペイン、アイルランドを見ろ、どの国もキビシイ政策を採用しているが、ドコも失業率が高いのは、政府の歳出カットが国内生産者を直撃するからや。そして、どの場合でも、財政赤字の縮小は期待外れだ。それは生産と働き口の崩壊で税収が下がるからやねん。
さよ、ハッキリ言えば、ヤリ手の政治家に必要なのは、ビジネスマンであることよりは、経済政策を掌握することや。なのに、ロムニーは、自分の経歴が特に大統領向きだと主張してる。オレに言わせれば、ホワイトハウス入りした最後のビジネスマンは、ハーバート・フーヴァーではないか?(小ブッシュを別にすれば)
もうヒトツの疑問は、ロムニーがビジネスを経営することと、経済を支配することとのチガイを理解しているかどうか、だ。他の多くの観測者と同じく、オレも彼自身のベイン社の記録についての最近のイイワケにはビックラこいたぜ。つまり、彼はオバマ政権がクルマ産業に援助金を拠出した時同様、労働者のクビを切っているのだよ。
だが、オレがさらにオドロイタのは、ロムニーがオバマ大統領の援助行動を評したコトバだ。「彼はビジネスを救うためにやった」と。いや、そうじゃない。オバマは産業を救うためにやったのさ。だから、そうしなければアメリカの沈滞を深めたかも知れない、労働者の職を救ったのやねん。
確かにアメリカは、今よりもっとイイ経済政策が必要だ。オソマツな政策に対する非難のほとんどは、共和党からだ。そして建設的なものにすべてイチャモンつけるのが彼等の反対方法だが、オバマも重要なミスを冒している。しかし、来年ホワイトハウスに入る人物が、テメエのシゴトは、アメリカ株式会社を技術的に買い取ることだと考えているようなら、イイ政治は、とても期待できないんちゃうか。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ウム。トドノツマリは、ロムニー拒否論やんか。
保守派のブルックスも「THE C.E.O.IN POLITICS」で、ロムニーのビジネス成功経歴と、イイ大統領になることとは、ムカンケイだと書いている。ロムニーの前途は多難かもよ。
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「ヘラ鳥ウォッチング」
「AMERICA ISN'T A CORPORATION」(01/14~15)
「アメリカは株式会社ではない」 ポール・クルーグマン
「強欲は(オレの言葉遣いに注意しろ)この製紙会社を救うだけでなく、USAと呼ばれる機能不全の株式会社も救うのや」
これは、1987年製作の映画「ウォールストリート」の中で、ゴードン・ゲッコなる登場人物がノタマウ、有名な「強欲は善だ」演説の最後の部分やねん。映画の中では、ゲッコは当然の報いを受ける(刑務所入りする)。でも現実世界では、ゲッコ主義が勝つ。そして、強欲は善だ、と言う思想に基づく政策こそが、中産階級に較べ、たった1%のカネモチの収入が、かくも急激に増大する最大の理由なのだよ。
しかし、今日は、この演説の他の部分に注目したい。アメリカを株式会社扱いしている部分だ。これは広く受け入れられている考え方で、ミット・ロムニー自身が大統領に相応しいと自認している最大の拠り所でもある。つまり、彼は、苦しんでいるアメリカ経済を建て直すのに必要なのは、ビジネス世界で成功した人物だと主張しているのやねん。
だから当然、彼は自分自身のビジネス経歴をコマゴマと述べる。ベイン・キャピタルなる会社を経営していた頃のロムニーには、チョイとゲッコ風の匂いがする。彼は、長期間の会社経営を目指すのではなく、利益のためには従業員に損害を与える会社売買を行った。
しかし、アメリカが大統領として必要なのは、成功したビジネスマンである、という思想には、重大なモンダイがある。そうだろう、アメリカは株式会社なんかではないのだ。良い経済政策を立てることと、株式会社の利益を最大化することとは、チガウべな。いかに偉大なビジネスマンと謂えども、一般的には、経済回復を達成する特殊な洞察力は持ち合わせて居ない。
国家経済と株式会社はドコがチガウのか?ヒトツには、利益が単純でないこと。もうヒトツは、国家経済は巨大会社と較べても、ズっと複雑だからや。
(1)
さよ、グローバル経済と言うものがある。アメリカ労働者の6/7は、サービス産業に雇われているが、それは国際的競争からは影響受けない。アメリカ製造業者も、生産物の大部分を国内市場で売っている。大部分を自分自身に売っているという事実は、政策上、巨大な差異を生む。
商売がテッテ的コストカットに走ればナニが起こるか。労働者ではなく、会社の持ち主の立場からは、コストはカットすればするほどイイ。バランスシートのコストから除外されたドルはすべて利益となる。
しかし、政府が不景気に直面しての歳出カットはハナシが違う。ギリシャ、スペイン、アイルランドを見ろ、どの国もキビシイ政策を採用しているが、ドコも失業率が高いのは、政府の歳出カットが国内生産者を直撃するからや。そして、どの場合でも、財政赤字の縮小は期待外れだ。それは生産と働き口の崩壊で税収が下がるからやねん。
さよ、ハッキリ言えば、ヤリ手の政治家に必要なのは、ビジネスマンであることよりは、経済政策を掌握することや。なのに、ロムニーは、自分の経歴が特に大統領向きだと主張してる。オレに言わせれば、ホワイトハウス入りした最後のビジネスマンは、ハーバート・フーヴァーではないか?(小ブッシュを別にすれば)
もうヒトツの疑問は、ロムニーがビジネスを経営することと、経済を支配することとのチガイを理解しているかどうか、だ。他の多くの観測者と同じく、オレも彼自身のベイン社の記録についての最近のイイワケにはビックラこいたぜ。つまり、彼はオバマ政権がクルマ産業に援助金を拠出した時同様、労働者のクビを切っているのだよ。
だが、オレがさらにオドロイタのは、ロムニーがオバマ大統領の援助行動を評したコトバだ。「彼はビジネスを救うためにやった」と。いや、そうじゃない。オバマは産業を救うためにやったのさ。だから、そうしなければアメリカの沈滞を深めたかも知れない、労働者の職を救ったのやねん。
確かにアメリカは、今よりもっとイイ経済政策が必要だ。オソマツな政策に対する非難のほとんどは、共和党からだ。そして建設的なものにすべてイチャモンつけるのが彼等の反対方法だが、オバマも重要なミスを冒している。しかし、来年ホワイトハウスに入る人物が、テメエのシゴトは、アメリカ株式会社を技術的に買い取ることだと考えているようなら、イイ政治は、とても期待できないんちゃうか。
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ウム。トドノツマリは、ロムニー拒否論やんか。
保守派のブルックスも「THE C.E.O.IN POLITICS」で、ロムニーのビジネス成功経歴と、イイ大統領になることとは、ムカンケイだと書いている。ロムニーの前途は多難かもよ。
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