「バカなことするなよ、ナタニアフ!」2012/01/19 15:52

えー、オバマの足元見て、イラン攻撃しかねないイスラエル、そんなことしたら、どーなるかワカットルんか?コーエン君のお説教。ポイントのみ、お伝え致す。

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「ヘラ鳥ウォッチング」

「DON'T DO IT, BIBI」(01/17)

「バカなことするなよ、ナタニアフ!」 ロジャー・コーエン

(巴里・発)

最近のこと、アメリカの欧州大使が、イスラエルの大使に質問された。ナタニアフ首相とオバマ大統領の間の悪いカンケイを修正するにはドーしたらよかんべ?アメリカ大使は応じた。「時々、アリガトウと言うべきやろ」さらに、こうも言った。「オバマに対して、ナニか出来ることはないか、と訊ねるべきや。とにかく、アメリカの大統領選挙にトヤカク口を挟むな」と。

これは、オバマがカチンと来ているいくつかのモンダイへの鮮やかな切り返しや。ナタニアフは、オバマのアタマ越しに、共和党が多数派の下院とツナガっているのだ。昨年、国連の反・入植決議への否決、パレスチナの国家独立案拒否、などなど。ナタニアフのズルズル作戦は、オバマの再選は無いとの見込みからや。

オレはナタニアフに警告したい。この春、夏、イランを攻撃するな、と。ナタニアフは、イランの隠然たる核計画を、数ケ月の内に攻撃したくてしょーがないのや。オバマやパネッタ国防長官の呼び掛けにも拘らず。いくつかの事情から、ナタニアフは実行しかねないのや。先ずはイランが、核ミサイルに必要な濃縮ウランなどの開発にギリギリのところまで達していること。

そこにアメリカの政治の微積分的要素がからむ。アメリカの11月の大統領選挙寸前に、イスラエルがイランを攻撃すれば、オバマを妨害することになる。イスラエル寄りのロビーや、フロリダなどでの、ユダヤ票が、イスラエルの攻撃を支援する共和党の候補、例えばロムニーに向かうやろ。

反対に、再選されたオバマは、イスラエルが単独行動とれば、不愉快を表す余地を持つ。オバマが勝つ予想が強まれば、エルサレムにも影響を及ぼす。

ナタニアフよ、イラン攻撃はオッソロシイ間違いやで。ヨロシイカ、アメリカとイランを秤に掛けるのはアホや。片や強大国でダイジな友人やろが。片や核計画チラつかせて虚勢張ってるだけの国やんか。その仲間シリアは、崩壊寸前だぜ。

怒ったイランの、ホルムズ海峡封鎖は11月前には、実行されまいて。

大統領選挙の年、アメリカ情報局はイランは未だ核爆弾を製造出来ていないと見ている。オバマは石油の値段を上げるようなことはしないだろう。イスラム世界をテキに回すようなことも。オバマのこれまでの姿勢は、もっぱら戦争回避とイスラムの敵意を宥めることだった。

ナタニアフは先週、言った。制裁措置の結果として、イランは「初めて」ヨロメイているようだと。しかし、制裁が失敗なら、アメリカがハッキリ武力行使することを求めると。

ギリギリの線がある。イスラエルの攻撃がイランの怒りを集め、イスラム共和国が世代的にシリアを補強し、アラブ世界がラジカル化すれば、レバノン国境のヘズボラや、ハマスに引火して、周辺のアメリカ軍を危機に陥れる。テロが続発し、石油を高騰させ、ペルシャからアラブの、イスラエルへの復讐が加わり、それはイランの野心的核計画を、せいぜい1、2年遅らせるだけやろ。

近い内に、アメリカ軍司令長官、デンプシー将軍がイスラエルを訪問する予定。ナタニアフは耳をヨック傾けて、イラン攻撃を抑制せにゃ。そして、イスラエルの運命は、テヘランより、ラマラに在ることを認識すべきや。

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ウム。島国住人のワメとしては、世界のカケヒキにビックリするばかりや。オバマの再選の周囲にもイロイロな国際的モクロミが渦巻いて居るのや。

共和党候補連の、対イラン強硬路線の底の浅さが透いて見えるコーエン君のコラムや。

これから考えると、万一、共和党に政権が移れば、そして大統領がキャンペン公約を実行に移せば、世界はトンデモナイことになるかも。オソロシ。

「根拠のない、アメリカのヨーロッパ・エンガチョ」2012/01/16 16:18

えー、アメリカはヨーロッパに対して、大きな感違いしてるのでは?共和党候補者の言動をチェックする、クリストフ君の巴里からのコラム、ご紹介致す。

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「ヘラ鳥ウォッチング」

「WHY IS EUROPE A BAD WORD?」(01/16)

「根拠のない、アメリカのヨーロッパ・エンガチョ」

ニコラス・D・クリストフ

(巴里・発)

「ナンテ、コワイ!」(QUELLE HORREUR!)共和党大統領候補者連の、オバマに対する醜い攻撃のポイントは、彼がアメリカをヨーロッパ風に変えようとしている、と言うもの。

「オバマはアメリカをヨーロッパ式の福祉国家にしようとしている」ミット・ロムニーは警告する。彼の演説の中には、こうした見解がイッパイ。「これはアメリカ精神を毒するものや」と。

リック・サントラムも、この点では同じだ。オバマは「ヨーロッパ式社会主義をアメリカに押し付けようとしている」と苛立って見せる。

ナヌ?ワレワレの大統領がアメリカをヨーロッパ式に変えようとしてるってか?次のような情景を想像してご覧。

アメリカの典型的都市、イリノイ州、PEORIAの、気だるい朝、夫婦が朝食中だ。「ねェ、卵もベーコンもいらないの?」「ウン、クロワッサンがあればイイ。なぜかこれがイイ」夫はクロワッサンをカフェ・オー・レに浸してチューチュー吸う。「ねェ、今晩どーする?」「なにしろ1週35時間働くだけだから、時間はタップリさ。新しいボンドの映画にでも行くか?」「アタシは字幕付きのゲージツ映画の方が。じゃなきゃ教育的なTV番組見るとか」「キム・カーダシアンがドキュメントTV番組を始めて、世界政治情勢や哲学をバーナード・アンリ・レヴイと語り合うってよ」(中略)「それより、ヴァケーションの計画立てなきゃ。8月イッパイ休み取れるんだから。ヴェガスで拳闘世界選手権見るのもイイけど、ひと月かけてのヨーロッパ・ワイン三昧の旅もイイじゃない?」「なんてスンバラシイ!」夫は叫ぶ。「今までは海外で病気になったらどーしようって心配だったけど、今や世界共通の医療保険がある。モンダイ無い!」

共和党候補たちは、オバマに攻撃を浴びせ掛けている。多くのアメリカ人が、ココロの中では、ヨーロッパを失敗した社会主義と軽蔑しているからや。ロムニーは言う「ヨーロッパ方式は、ヨーロッパでも、アメリカでも上手く行かないさ」(でも、ムッシュー・ロムニーは、シッペ返しを受けた。ギングリッチが攻撃広告を始めたのや。“フレンチ・コネクション”と。ロムニーの演説から巴里風コトバを指摘して、大げさなナレーションで警告する。“あのジョン・ケリーと同じやんか、彼はフランス語で喋っている”と)

しかし、ヨーロッパをカンタンに失敗者扱いする基本的考え方は、危険な思い違いや。現実ははるかに複雑だ。ヨーロッパが経済的混乱に在ることはホントだ。経済危機だけでなく、労働法が厳格すぎて、企業のコシが引けてる。その結果、失業率、特に若年層のそれが、ヤケに高い。そしてヨーロッパの福祉はあまりに寛大だったから、ベビー・ブーマ連が定年を迎えるとともに、長期的な財政モンダイが生じたのや。

「ヨーロッパ各政府の弱点は、出来っこない暮らし方をしていることやねん」ル・モンド紙の編集長シルヴィー・カウフマンはオレに言った。「テメエの能力以上の暮らしをしてる。こんな暮らしは続けられっこない」しかしカウフマンは、こうも言った。「ヨーロッパ人は、基本的なヨーロッパのセイフティネットについて疑問を持っていない。だから、アメリカ人が時として家族を路頭に迷わせることにビックリしていると。

ヨーロッパを失敗者としてエンガチョするのは不合理やねん。例えば、ノールウェイの一人当たりの収入は、アメリカよりユタカだ。さらに、アメリカの労働統計局によれば、フランスの一人当たりGNPは、1960年にはアメリカの64%だったが、2010年には73%に伸びているのやねん。ナント!社会主義者はオレたちを上回っているのやで。

さよ、彼等はそれを汗もかかずにやり遂げている。統計によれば、2010年、アメリカ人労働者は年平均1741時間働いている。フランス人労働者は1439時間だ。もしヨーロッパがアメリカが言うように、反・資本主義なら、その企業は崩壊してる筈だ。なのに、フォーチュン誌の世界上位500社の中に、ヨーロッパの企業は172社も入っている。アメリカ企業は133社しか入っていない。

ヨーロッパは、重要なことはチャンとやってる。エネルギー問題や温暖化問題に対しては、アメリカよりマジメに取り組んでいる。アメリカよりも経済的機動性も高い。
それはヒトツには強力な公共教育システムのセイだ。かつてアメリカは、世界最多の大学卒業生を誇っていた。今やフランスと英国に抜かれているのやで。
1960年には、フランス人の平均寿命はアメリカ人より数ケ月だけ長かった。それが、2009年には、アメリカ人より3年長くなっているのや。だから、現在の経済危機解決のためには、ヨーロッパの厳格な労働法と、それから来る無気力さを認識した方がイイ。ヨーロッパの失敗を戯画化することは、テメエ自身の無知と、狂信的愛国心の顕れと識るべきやねん。

「アメリカは株式会社ではない」2012/01/15 16:18

えー、クルーグマン先生、元旦には「ケインズは正しかった」を書いて、財政過剰引き締めを批判したが、今回は「ウォールストリート型強欲」を槍玉に。ご紹介致す。

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「ヘラ鳥ウォッチング」

「AMERICA ISN'T A CORPORATION」(01/14~15)

「アメリカは株式会社ではない」 ポール・クルーグマン

「強欲は(オレの言葉遣いに注意しろ)この製紙会社を救うだけでなく、USAと呼ばれる機能不全の株式会社も救うのや」

これは、1987年製作の映画「ウォールストリート」の中で、ゴードン・ゲッコなる登場人物がノタマウ、有名な「強欲は善だ」演説の最後の部分やねん。映画の中では、ゲッコは当然の報いを受ける(刑務所入りする)。でも現実世界では、ゲッコ主義が勝つ。そして、強欲は善だ、と言う思想に基づく政策こそが、中産階級に較べ、たった1%のカネモチの収入が、かくも急激に増大する最大の理由なのだよ。

しかし、今日は、この演説の他の部分に注目したい。アメリカを株式会社扱いしている部分だ。これは広く受け入れられている考え方で、ミット・ロムニー自身が大統領に相応しいと自認している最大の拠り所でもある。つまり、彼は、苦しんでいるアメリカ経済を建て直すのに必要なのは、ビジネス世界で成功した人物だと主張しているのやねん。

だから当然、彼は自分自身のビジネス経歴をコマゴマと述べる。ベイン・キャピタルなる会社を経営していた頃のロムニーには、チョイとゲッコ風の匂いがする。彼は、長期間の会社経営を目指すのではなく、利益のためには従業員に損害を与える会社売買を行った。

しかし、アメリカが大統領として必要なのは、成功したビジネスマンである、という思想には、重大なモンダイがある。そうだろう、アメリカは株式会社なんかではないのだ。良い経済政策を立てることと、株式会社の利益を最大化することとは、チガウべな。いかに偉大なビジネスマンと謂えども、一般的には、経済回復を達成する特殊な洞察力は持ち合わせて居ない。

国家経済と株式会社はドコがチガウのか?ヒトツには、利益が単純でないこと。もうヒトツは、国家経済は巨大会社と較べても、ズっと複雑だからや。
(1)
さよ、グローバル経済と言うものがある。アメリカ労働者の6/7は、サービス産業に雇われているが、それは国際的競争からは影響受けない。アメリカ製造業者も、生産物の大部分を国内市場で売っている。大部分を自分自身に売っているという事実は、政策上、巨大な差異を生む。

商売がテッテ的コストカットに走ればナニが起こるか。労働者ではなく、会社の持ち主の立場からは、コストはカットすればするほどイイ。バランスシートのコストから除外されたドルはすべて利益となる。

しかし、政府が不景気に直面しての歳出カットはハナシが違う。ギリシャ、スペイン、アイルランドを見ろ、どの国もキビシイ政策を採用しているが、ドコも失業率が高いのは、政府の歳出カットが国内生産者を直撃するからや。そして、どの場合でも、財政赤字の縮小は期待外れだ。それは生産と働き口の崩壊で税収が下がるからやねん。

さよ、ハッキリ言えば、ヤリ手の政治家に必要なのは、ビジネスマンであることよりは、経済政策を掌握することや。なのに、ロムニーは、自分の経歴が特に大統領向きだと主張してる。オレに言わせれば、ホワイトハウス入りした最後のビジネスマンは、ハーバート・フーヴァーではないか?(小ブッシュを別にすれば)

もうヒトツの疑問は、ロムニーがビジネスを経営することと、経済を支配することとのチガイを理解しているかどうか、だ。他の多くの観測者と同じく、オレも彼自身のベイン社の記録についての最近のイイワケにはビックラこいたぜ。つまり、彼はオバマ政権がクルマ産業に援助金を拠出した時同様、労働者のクビを切っているのだよ。

だが、オレがさらにオドロイタのは、ロムニーがオバマ大統領の援助行動を評したコトバだ。「彼はビジネスを救うためにやった」と。いや、そうじゃない。オバマは産業を救うためにやったのさ。だから、そうしなければアメリカの沈滞を深めたかも知れない、労働者の職を救ったのやねん。

確かにアメリカは、今よりもっとイイ経済政策が必要だ。オソマツな政策に対する非難のほとんどは、共和党からだ。そして建設的なものにすべてイチャモンつけるのが彼等の反対方法だが、オバマも重要なミスを冒している。しかし、来年ホワイトハウスに入る人物が、テメエのシゴトは、アメリカ株式会社を技術的に買い取ることだと考えているようなら、イイ政治は、とても期待できないんちゃうか。

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ウム。トドノツマリは、ロムニー拒否論やんか。
保守派のブルックスも「THE C.E.O.IN POLITICS」で、ロムニーのビジネス成功経歴と、イイ大統領になることとは、ムカンケイだと書いている。ロムニーの前途は多難かもよ。

「ケイタイ中毒止めるべき今」2012/01/12 14:46

えー、コーエン君が、新年に当たって、ダイジな提案をしている。手短かにご紹介致す。

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「ヘラ鳥ウォッチング」

「A TIME TO TUNE OUT」(01/03)

「ケイタイ中毒止めるべき今」 ロジャー・コーエン

(ロンドン・発)

ドイツのクルマ屋、フォルクス・ワ-ゲンは、社員のケイタイ使用の制限を始める。ケイタイ使用は公用と私用の区別をアイマイにし、ストレスのモトやんか。

フランスのIT企業「ATOS」でも従業員は、家庭でも会社でもテメエの人生の時間を浪費している。そこで会社としては、2014年から、社内のe-mailをスベテ禁止する。調査によれば、8万人の従業員は1日平均100回の社内e-mailを受けていて、その15%は、何の役にも立っていない。

さよ、ISTO(INABILITY TO SWITCH OFF)、「スイッチ切れないシンドローム」こそ現代の呪いやねん。

オレはスコットランドに住む90才のオヤジ訪問からシゴトに戻ったところやねん。彼はe-mailもケイタイも無しに暮らしている。オモシロかったのは、オレの10代のムスどもの反応だ。ラップトップ中心の生活が出来なくなって、ガツガツと読書を始めたのやねん。家族とつながり、早起きするようになった。さよ、彼等の父親もケイタイ中毒ではないのだよ。

年の初めこそ、イロイロ決心すべき時やねん。人さまざまだろうが、オレは思うぜ。誰も臨終の床で、「ケイタイ持って死にたい」とは言わないだろうが。

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ウム。たしかに、ケイタイは、ベンリな道具と言うより、今や世界的「ADDICTION」やんか。特にワカモノ世代はガンジガラメやねん。正体不明の当局からの指令器具を耳に押し当てヨロヨロ道行く中毒者の群れを見よ。嗚呼。

「中国大都市同士の隠れた切磋琢磨」2012/01/10 14:45

えー、中国の各大都市が、それぞれ別個に発展しているという事実をご紹介致す。

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「ヘラ鳥ウォッチング」

「THE HIDDEN DIVERSITY OF CHINA'S MEGACITIES」(01/07~08)

「中国大都市同士の隠れた切磋琢磨」 ダニエル・A・ベル

(上海・発)

外から見ると、中国は高度に中央化された一枚岩のように見える。グローバリゼーションの同一化圧力にも拘らず、それぞれのアイデンティティと文化の違いを保持しているヨーロッパの都市群とは違って、ほとんどの中国都市は単調な画一化に苦しんでいると。

しかし、中国は見かけよりはヨーロッパに似ているのや。経済に関して言えば、中国は半自治都市で構成された薄ーい政治連合体なのだよ。中には、ヨーロッパの一国より住民の多い都市もある。

こうした巨大都市間の切磋琢磨が中国経済のダイナミズムの重要な源なのや。中国大都市がみな似て見えるために、ヨーロッパの各国間同様の激しいライヴァル争いが存在することが解りにくいのや。

中国の都市経済ブームは、1970年代、中国沿岸諸都市の市場改革実験として始まったのだ。最初の経済特別区深土川は、小さな漁村から1979年からのブームによって、現在の1000万都市になったのや。広州から天津に到る他の諸都市も、市場改革で後を追った。今日では、都市群は減税や他のインセンテイヴを利用した有利な競争で、内外の投資家を呼び込んでいる。より小さな都市は特化された製品で勝負し、大きな都市は教育による可能性や文化を誇示する。これらが、都市の最速「経済奇蹟」を導いたのだよ。

しかし「奇蹟」には望ましくない副作用がつきものだ。それが巨大な貧富格差、主として都市と地方の格差やねん。中国13億人の54%に当たる地方人口はヨーロッパ全体の人口に匹敵する。そしてその大部分はイワユル第3世界の生活に甘んじている。その主たる理由は都市への流入を制限する「家族登録システム」だ。その他にも、地方の発展より都市を優先する政策が存在するのや。

都市間の競争は収入格差を除去するには大事な要素だ。この10年間、中央政府は、それぞれの都市に、地方との富の格差に対処する実験を許可している。

最も広く討議された実験が、「重慶モデル」だ。党書記官で上り坂の政治家スター、BO-XILAIが主導した実験だ。3300万の人口と、オーストラリアと同程度の土地を持った首都重慶は、しばしば中国最大の都市と呼ばれる。しかし実際には、2300万人は、農民として登録されているのや。

800万人を越える農民が、既に首都の一番都会的地域に移住し働いている。今後10年間、毎年100万人が移入して来ることが予測されているのや。重慶は巨大な助成金つきの住宅計画でこれに対応して居り、最終的には重慶の人口の30%~40%を収容する住宅が計画されているのだよ。

重慶はまた、家族登録システムを緩めることで、多くの農民に改善を与えている。今では、農民たちは「都市住民」としての登録を選択出来、教育、医療保険、3年後からは年金も受けられる。その条件としては、地方での登録と小さな土地の使用権利を諦めること。

重慶モデルが大きな影響を与える一方、別のモデルも存在するのや。四川省の首都成都は1400万の人口だが、その半分は地方住民で、あまり圧迫されてはいない。この10年で、地方住民と都市住民間の収入格差を狭めつつ、高い経済繁栄を楽しんでいる。

成都は、大量の移民流入を奨励するよりも、地方の環境を改善することに主眼を置いている。政府はその資源の30%を地方にシフトし、地方住民が高い給料を稼ぎ、都市生活の教育、文化、医療保険などの恩恵を受けられる発展ゾーンを奨励している。

オレは最近、輸出用の辛い四川チリソースを作る小さな農地で構成された発展ゾーンを訪れた。多くの農民が自分の土地を貸し、発展ゾーンで働いていた。しかし、自分の土地に残りたい者は、それを許可されるのや。これまでに、農地の1/3が効率の高い大規模農業に転用されている。

都市に居住する地方住民の90%以上が、医療保険を与えられ、政府はさらに包括的な年金制度を導入している。地方の小学校は成都の都市小学校を凌駕するほど施設が向上している。そして地方地域の教員は訓練のため都市に送り込まれるのや。

仕事の機会と福祉制度によって力を付けた地方住民は、購買力を上昇させ、それが中国国内消費を押し上げている。2012年には、成都は、都市住民と地方住民の格差を払拭した中国最初の巨大な地方自治体になるだろう。

成都の成功は、下部からの諮問と参加による、慎重な長期の努力と、財産権の明確化によってもたらされた。それと対照的に、国の権力に頼った重慶は、何百万人の混乱を経て、漸く同じような成果に達したのや。

もし、成都の「温和な」モデルが収入格差を減少させるのに有効な証左だとすれば、このモデルは全国的に適用できるやろ。深土川が市場改革のモデルとなったように。

勿論、基本的な差異はある。成都の土地はより豊沃で、気候も温和なのだ。重慶の荒れた土地や暑さに茹だる夏と較べれば。成都では生活はゆったりとしていて、寒さも緩やかなのだ。ある場所で成功したことが、別の場所ではそうは行かないのや。

最終的に、中央政が、ナニが役立ち、ナニが役立たないかをキメることになる。これはワルイことではない。これが地方地方のヴァリエーションと、国内の競争を奨励するのや。

ヨーロッパのリーダー連はココロすべきやろ。中央政府当局は、ギリシャの例のように「失敗者」を罰するだけでなく、連合体の良き例を作り出した「勝者」に報酬を与えるべきやろが。

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ウム、中国の諸都市の解析から、結論がEUに飛び火したところがオモロイ。こうしてみると、中国当局は各有力都市を、半自治体として、かなり上手く扱って居るように思えるじゃんか。イワユル共産主義を卒業して、全体主義だけ残してシホン主義化した中国がアメリカを追い抜くのは、意外に早いかも。

しかし一方日本としては、こうして中国の各地方が都市化し、農民が労働者化、中産階級化すれば、当然、生活水準が上がり、世界的食糧逼迫につながるのは明らか。

♪ドースルドースルあなたなら?